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第6回 韓国の緑化事情

坊主を豊かな木々の山にしたと世界中から賞賛-韓国

一昔前一世を風靡した韓流ドラマ。そのきっかけを作ったと言っても良いのが、冬のソナタ。オープニングを始め、ドラマの各所重要な場面で出てきたあの並木道。撮影は、南怡島(ナミソム)という、ソウルから北東に位置します。ソウルから約1時間程度でいけます。川の中州の島で周囲約6キロほど。


南怡島公式サイト
https://namisum.com/ja/ 


撮影のメインとなったポプラ並木をはじめたくさんの木々があります。


普段韓国となじみのない方は、こういったイメージから、韓国は木々の国。と思い浮かべるかもしれません。 しかし、実際には樹木が枯渇した山。つまり「はげ山」が大半だったのです。

韓国は緯度的には日本の秋田県八郎潟とかわらないのですが、シベリア方面から陸伝いに寒気が直接流れ込むため、冬場の寒さはソウルでもマイナス15度になることもあり、最高気温でさえ氷点下という事もあります。


そんな寒い韓国、屋内で温かく過ごせる工夫がオンドルです。いわゆる床下暖房ですね。三国時代の遺跡からも発掘されている太古の昔からあるオンドル。どうやって温めてるのでしょうか。


オンドルは、かまどの煙を利用した暖房です。かまどの煙をそのまま上に抜くのではなく、一旦床下を這わします。そして煙突につながり最終的には煙は外に出るものです。つまりかまどで火をたくと床下が暖まる仕組みです。もちろん燃料は薪です。


薪を焚かなければ寒さをしのげない。つまり大量の薪を消費する環境にあったのです。薪=木ですから、長年に亘り大量の樹木の伐採がなされてきたわけです。


このままでは大変なことになると政府も危機感を覚えて、国を挙げて植樹に望んだのです。これは世界でも例のないほど短期間で行われ、その量はなんと40年間で100億本とも言われています。坊主を豊かな木々の山にしたと世界中から賞賛を浴びているほどです。


樹木が復活した韓国の森は毎年4000万トンの二酸化炭素を吸収しているとの研究発表もあります。


他方、ソウルや仁川(インチョン)などの都市部では、大韓民国として成立してから、驚異的に経済成長がなされてきた反面、環境問題もおきており、2007年には、建築物の屋上に木と花などを植え、緑の庭園に変える屋上録化事業を、大幅に拡大させ「10万緑屋上作り」を行いました。


3年間で130億ウォン(概ね13億円)を投入し、マンション屋上緑化が本格的に推進されました。助成金として建築物への構造的安全が担保されれば支援がOK。支援対象になれば設計と工事費の50%以上が負担されたようです。


助成金活動も、継続的に行われ民間の建物でも最大200坪まで屋上緑化工事の50%以内で補助金が支給されています。建物だけにもとどまりません。


ソウル市内を流れる清渓川の河川復元事業も行われています。これはもともとあった川をふたで多い、その上に高速道路を建造し非常に重要な幹線道路となったのですが、地面の下に隠された旧河川の衛生状態が悪化し社会問題となっておりました。


その蓋や高速道路周辺の店などを撤去して川を再生したのです。河川周辺には市民の憩いの空間や緑化地帯を設けただけではなく、風の通り道が出来たことにより、周辺の平均気温が23%減ったとも言われておりソウル市のヒートアイランド現象を緩和しています。


水と緑が街に再生されたのです。


韓国は建国以来約65年ほどで著しい経済発展をとげ、人類の歴史の軌跡とも賞されています。そしてその副作用である環境問題も、清渓川の修復だけでは追いつきません。


2004年頃首都ソウルを遷都するために建設しようとした世宗市、遷都はかなわず政府行政機関の一部を移したのですが、このほど政府世宗庁舎が、その屋上庭園の規模によりギネスブックに登録されたということです。


政府世宗庁舎は2008年12月着工、2014年12月まで6年をかけ建設された、延べ床面積63万平方メートルに及ぶ建物。連なる15棟の建物を橋で1つにつなぐ、「連道形」と呼ばれる形式。政府は建物完成後、この屋上に長さ3.6キロ、面積約8万平方メートルに及ぶ世界最大規模の屋上庭園を造成しました。


庁舎は、地図で俯瞰的に見ると、万里の長城にも・アメリカ国防省(ペンタゴン)にも見えます。

http://japanese.korea.net/NewsFocus/Policies/view?articleId=124135

パク大統領の記者会見の背面の写真で全容が伺えます。


2016年12月現在、政府や日韓問題など様々な問題がありますが、著しい発展を遂げたツケを短期間で払い、今後も環境問題には積極的に取り組んでいる姿は、世界的にも重要だと思います。

 

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